エアロ
R34は純正ノーマル状態でも開口部の多いアグレッシブな容姿を持つ。
オプションでフォグランプをつけた場合、ウィンカー横に穴が開き黒い縁取りが追加される。
また、フロントバンパー下部のサイドダクト部分にフォグを装着することもできたことが当時のカタログから読み取れる。 (かなり希少)
●互換性
フロントバンパー:全車共通。前期後期で形状が異なる。後期は4ドアのみグリルにメッキモールあり。
フロントリップ:全車共通。後期には設定無し、前期の流用不可。
サイドスカート:2ドア⇔4ドアの互換性無し。グレード間・前期後期による差異は無し。
リアバンパー:2ドア⇔4ドアの互換性無し。グレード間・前期後期による差異は無し。(塗りわけは前期後期で異なる)
リアハーフ:4ドアのみオプション設定。グレード間による差異は無し。
前期後期による形状の変化はフロントバンパー形状、リアバンパーの塗り分けのみ。
前期後期でレインフォース形状が異なるため、後期に前期用フロントバンパーを取り付けする場合は、前期のレインフォースに交換するか、エアロフォルムバンパー(オプション品)取り付け用として部品ラインナップされている専用レインフォースへの交換が必要。(エアロフォルムバンパーは前期とほぼ同じ形状のため)
ボンネット
グレード・ドア枚数・前期後期による形状の変化は無い。
直6エンジンを縦積みするスカイラインにおいては、ノーズの冗長化・ボンネットの巨大化は避けて通れない。
ここで問題になるのがボンネット重量である。
GT−Rがアルミボンネットを採用したのに対し、基準車スカイラインでは鉄製が採用され、重量は約20Kgに至る。
このことは当時の誌面等でも酷評されており、「“ドライビングプレジャー”を謳うのであれば、コストアップしてでもアルミ製を採用すべきだった」との意見もあった。
実際、フロントオーバーハングの重量減は運動性向上に大きく貢献するため、FRP製・カーボン製のボンネットへの交換はかなり効果的なメニューである。ボンネットが巨大なR34スカイラインにおいては、他車種よりも効果は大きい。
ちなみに、GT-R用のアルミボンネットはヒンジとキャッチを交換することで流用できる。
スポイラー
R34では純正で数種類のスポイラー(いわゆるウイング)が用意される。
ボルトの位置・数は2ドア4ドアでほぼ共通(※)のため、小加工で2ドア⇔4ドアの流用も可能。
※・・・
片側「位置決めピンx1、スタッドボルトx2」の構成だが、2ドア4ドアで順番が異なる。
位置決めピンは樹脂でできており、簡単抜けるため抜いてしまい対応した穴をボルトナットで留めてしまえば良い。
参考:2ドアトランク穴
2ドアは真ん中が樹脂ピン、4ドアは最後端が樹脂ピン
GT-R用ウィングは2ドアに準拠のため各車に流用できるが、そのままでは全幅とウィング幅についての法規制をクリアできないため、ただ取り付ければいいというわけにはいかない。
ドア周り
グレードによる差は無し。当然ながら、ドア枚数によって形状が異なる。
一般的には開口部の大きい4ドアセダンボディはボディ剛性の面で劣るとされているが、R34スカイラインにおいてはまずセダンボディありきでの設計を行っており、剛性の不足を感じることはあまりないと思われる。
事実、ER34セダンにてD1グランプリに参戦していたBLITZの担当者も、「ボディ補強は特に必要ない」と言っており、参戦当時ロールケージ等の室内補強は行っていなかった。
トランク
2ドアと4ドアで形状が異なる。
2ドアはGT−Rと形状が同じため、GT-R用の車外品が流用可能。
新車納車時のウィング有無によって、トランクダンパー(バネ)の力が異なる。 そのため、ウィング付の車からウィングを外すとバネの力が強すぎてトランクが勢いよく開きすぎるといったことが起きたり、逆にウィングレス車体にウィングを移植した場合、トランクを開けてもまったく持ち上がってくれない、といった事態が発生する。
また、4ドアはトーションバースプリング、2ドアはガスショックダンパーと、方式が異なる。
ドア枚数問わず、内蔵するハイマウントストップランプ周辺の錆発生は非常に有名な持病の一つである。
(詳細は『メンテナンス→定番トラブル』の項を参照)